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「いってぇ」
まひるに殴られた顎をさすりながら助手席に手を置く。
まだ、まひるの温もりが残っていた。
「追いかけた方がいいのかな?」
瞬は、まひるの後ろ姿を見つめながら煙草に火をつけた。
「上手くいかねーな」
苦笑いをしながら煙りを吐く。
車内が少し雲っていた。
一方、まひるはと言うと
迷子になっていた。
「マジかよ。道がわからねぇ。どしよ」
暗い夜道、特に街灯もない。
あるのは、まだ微かに見える先程寄ったコンビニだけだ。
携帯を出し時間を確認する。
すでに24時になろうとしていた。
「まだアイツいるのか?」
戻るか、このまま迷子になるか…
「いや、ここで戻ったら女が廃れる!」
訳分からない事を思いながら、まひるは、ひたすら前へと進む。
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