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ｶﾞﾗｯ
勢いよく教室のドアが開いた。
開けたのは、もちろん、まひる。
既に授業は始まっており、クラスメートは特に気にする事なく、おはようと小声で挨拶を交わす。
黒板に向かっている数学の先生の手が震えている。
と、握っていたチョークがポキｯと折れた。
「あっさのー！ 遅刻したのに、なんだ、その態度は！」
20代後半の、この数学教師。彼女と上手くいってないらしく、八つ当たりの矛先は、決まって、まひるだ。
だからといって気にするまひるではない。
「わりぃ。なんか変な奴に絡まれちゃってよ」
教師に向かっても態度は変わらない。
スタスタと席へ着き、あくびを一つ。
「浅野！ 後で職員室な」
「はいはい」
毎回、職員室に呼ばれているので、もう慣れっこだ。
授業が再開し、まひるが寝ようとした時、クラスメートの矢沢 美香が話しかけてきた。
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