Lesson 1

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  ゴツンッ!鈍い音が、まひるの悩内に鳴り響く。   「いってぇ」   「浅野、授業終ったぞ。職員室来いよ」   数学教師がパタパタとクラス名簿をあおぎながら教室を後にした。     教室を見渡すとクラスメート達が雑誌を見たり、メイクをしてる女子もいた。   そんな風景を横目に頭をさすりながら職員室へ向かった。   教室を出ると、はい、待ってましたぁ~とばかりにいる瞬派の女子の群れ。   「アンタ、何様? 二階堂先輩になんて事するの?」   色んな香水の香りが混ざり合い鼻が痛くなる。そんな女子の群れが、ジリジリと、まひるを囲み始める。     「……さい」   「は? 何? 聞こえないんだけど?」     まひるは、空気の悪い場所で深呼吸し   「くっせーんだよ! なんだよ。この臭い。鼻が曲がる」   「なんですってぇ~?」   「なんの用だかしらねーけど、話あんなら一人づつにしてくんね? あ、わりぃ、職員室行くんだった。じゃ」   更に敵を増やした、まひるさん。悲しいかな? これでも乙女。   臭い群れを後にし、時折、窓の外の空気を吸いながら職員室へ行く。     アイツは、いい香りがしたな……   フッと思い出される二階堂の香り。   少し微笑みながら職員室のドアをノックした。
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