唯々諾々

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のらりくらりと川内らしくピンチを逃れ試合は3―1で沼畑高校が勝った。久しぶりに長い回を投げた川内は心地よい疲労感を感じていた。     『川内ちょっと来い。』     ホゲー(*´-`)としている川内を大嶺先生が呼び出す。 『なんすか?』     『次、五番ファーストで出るぞ。』     川内はうれしいような面倒臭いような微妙な気持ちになる。試合には出たいけど一試合目に投げてしっかり抑えたので今日は充実した日になったなと思っていたからである。     『なんで僕が出ないといけないんすか?』     『お前は自分があんまり打席に入ってないと思わんか?春や夏の大会になったら当然お前も打席に立つ。経験が必要なんや。』     確かに新チームになってからいつも一試合目の六回くらいから投げていたので一打席しか打っていなかった。     『大丈夫。心配せんでもお前は打てるよ。』     そう言うと大嶺先生はどこか行ってしまった。
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