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バシッ…
誰もが長打になると思っていた。しかし、打球の先には中本が構えていた。
平然とベンチに駆け足で戻る中本。その表情は安堵としているようにも見える。
ナイライト!ナイキャッチ!中本に大きな声援がいく。すぐに円陣を組み森山が一声かける。
『中本!ナイスプレイ!流れは良いぞ!このまま先制点取るぞ!』
『オウ!』
椅子に座っている中本に川内が隣に座る。
『抜けたと思ったのによく捕ったな。』
『なんとなく守備位置を大きく変えてみたんだよ。そしたら、守備範囲に飛んできただけ。ほいじゃけど、楽になったよ。』
『それだけかよ。まぁナイスプレイだったよ。これでリラックスできたから打てるな。』
中本はにこりと笑い立ち上がりバットを持ってベンチの外で素振りをし始める。動かずにいれなかった。
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