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大嶺のやり方は成功した。
西原は五番の森山にもまさかの連続死球を与えてしまい無死満塁の最大のピンチを迎えてしまった。
相手はここでどう動く?
大嶺を始め、選手一同が経大付の動きを固唾を飲んで見守った。
少し間を置いたあと経大付の選手がベンチから勢いよく飛び出してきた。
西原への伝令か?
しかしその選手が向かったのは西原のところではなく主審のところだった。
その間に経大付の監督がグランドの選手に守備位置の交代を身振り手振りで指示をする。
指示されたのはライトの国本。
投手交代のようだ。
経大付の絶対的エースがこの絶好のチャンスで登板。
経大付もこの事態を大きく見たようだ。
大嶺は経大付に自分たちの実力を認められたのが少しうれしく思えた。
が今はそんな悠長なこと思う場合ではない。
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