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「アウト!」
一塁塁審がオーバーすぎりほどのリアクションでアウトを告げた瞬間、大きな歓声とため息が球場を包んだ。
その隅で全力で駆け抜けた水島が苦痛に顔を歪め小さくかがんでいた。
「水島!ドンマイドンマイ!そんなに落ち込むなって!」
空気の読めない一塁コーチの笹木が馬鹿デカイボリュームで水島に声をかけた。
「大丈夫っす!」
水島は痛みをこらえ何もなかったかのような表情で答えた。
それよりビックイニングとなった次のイニングをピシャッと抑えなければ。
グローブを受け取った水島はマウンドへ小走りで向かった。
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