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ひらりひらりと桜吹雪が舞う。
花びらを降らせている桜の木の下に彼女はいた。
彼女の名を清水菜紀。
菜紀は黙々と手を動かしていた。
真っ白なキャンバスに描かれていく桜の木。
茶色…ピンク…緑と色がつけられていく。
と、そのキャンバスに花びらが一枚落ちた。
「あ…」
小さく声をもらし、そっと花びらを手に取る。
「…きれい」
菜紀はポケットに花びらをしまい、絵の続きに取りかかる。
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