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【幾許かの平和と呼ばれる光 其の影には常に悲惨な争いが0101った】 【葬列に参列する者は 皆一様に口数も少なく 雨に濡れながらも 歩み続けるより他にはないのだ…】 瞳を閉じて暗闇に 吐息を重ねる そっと触れた温かな光は 小さな鼓動 否定接続詞(ネ)で綴じた書物が歴史を操る そっと振れた灼かな光は 誰かの『焔』… 気付けば道程は 常に苦難と共に0101った 耐えられぬ痛みなど 何一つ訪れないものさ… 歓びに咽ぶ白い朝 哀しみに嘆く黒い夜 我等が歩んだ此の日々を 生まれる者に繋ごう… 瞳に映した蒼い空 涙を溶かした碧い海 我等が愛した此の世界を 愛しい者に遺そう…… 嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 煌めく砂が零れても… 嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 愛した花が枯れても… 嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 契った指が離れても 嗚呼… 朝と夜 は繰り返し 《生命》は廻り続ける 美しい『焔』を見た 死を抱く暗闇の地平に 憎しみ廻る世界に 幾つかの『愛の詩』を灯そう… 【何れ程夜が永くとも 何れ朝は訪れる――】
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