「目玉焼きについて」

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本日も木曜日の放課後がやってまいりました。本日は安田さんは新聞部の取材のため欠席。おしゃべり倶楽部は杉本、三島、鞍馬でお送りします。 座っている位置は杉本と三島が机を向かい合って座っており、杉本の隣に鞍馬が座っているという状態です。 なお、おしゃべり倶楽部のトークテーマはその場の雰囲気で決まります。 最初に口を開いたのは三島だった。 「目玉焼きに何かけて食べる?」 杉本と鞍馬は『おっ、今日はこいつがトークテーマ発表かよ』という顔をしつつ、三島の質問に即座に答えた。 「俺はマヨネーズ」 「俺もマヨネーズかな」 「俺は……………………塩こしょうー!」 突然、三島が「1ニョキー!」みたいな口調でそう言った。驚く杉本と鞍馬。その後、ちょっと笑っちゃった杉本と鞍馬。 杉本が言った。 「何だよその『1ニョキー!』みたいな言い方。そして何故、塩こしょうって言う前にためたの?『…』が多すぎるんだけど」 「いや、何だかためたくなったんだよね、嬉しくて。なんだか少数派イコール個性だよね。イコール俺は個性的だよ…だぜ!みたいな」 鞍馬が口をはさむ。 「いや、前々から三島は個性的だよ。変人だし。でも塩こしょうイコール個性的っておかしくない?ほかにも塩こしょう派はいると思うよ。あとなんで『1ニョキー!』みたいな言い方したか杉本に早く答えてやれよ…死ねばいいのに」 「えー俺は塩こしょうイコール個性的とは言ってないんですけど。少数派イコール個性的って言ったんですけど。まあ正しくは少数派イコール個性だよね。イコール俺は個性的だよ…だぜ!みたいな。ちょっと噛んじゃったところも含めたらね、こうだよ。あと、『1ニョキー!』みたいな言い方をした理由は今日はたまたまテンションが高かったからだよ。別に具体的な理由はないよ。お前らだってテンション高くなって『ヤッホイ』って言ったことあるだろ?あれと一緒。それと誤解だったら許してね。鞍馬、お前、俺に死ねって言わなかった?」
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