【 私の右腕アナタの左腕 】

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離れないように 溶かすように 交わるように 真剣に 絡めた指が離れていく 権利を失った薬指を 最後に解いて ≪私≫たちは他人に      変わっていく そんな「悪夢」を見て泣いた  anoko ≪乙女≫の涙は   うっとりするほど      愛らしかった 「悪夢」を waruiyume ≪悪夢≫ と言い切れる  anoko ≪乙女≫の相手が 羨ましかった 一期一会に慣れっこで 裏切られるのも     saga 人の≪ 性 ≫だと ≪私≫の無智だと思うから たかが一人の相手と 決別したとて     bi-zu あんな≪硝子屑≫こぼせない と 強がる私はまだ闇の中 信じたい心と 拒絶の心 認められない1つの形 私の恋心は裏切りに壊れたまま      tumi 全ての≪ 腕 ≫を アナタになすりつけて  jikokenno ≪悲劇の舞台≫で涙する 本当は分かっているの ≪私≫だって 悪いんだって       でもね 本当に嬉しかったから Propose ≪それ≫が嘘だったとしても 本気で嬉しかったから まだ言葉を 信じるまでではないけれど ≪私≫はやっと過ちを 認められます ごめんなさい 最低な恋だったけど ありがとう と 逃げる≪私≫を追う 成長できない≪私≫ 言葉だけで伝わるほど ≪私≫は言葉を 信じてはいない 言葉で 世界を騙す仕事をしているから 綺麗な言葉ほど 真意を疑う ≪私≫は わたしは watashiwa ……――。 ≪私≫はなんて 何度重ねたって答えはでない 認めて一生懸命になって 報われなくて 落ち込んで 強がって 隠して 逃げて 涙を忘れて 傷だけを 馬鹿みたいに広げるんだ それでも 偽りでも良いから        nukumori 束の間絡める≪ 腕 ≫が 欲しいと願うこと これも――     恋ですか?      ~Und~
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