裏と1000万

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静かな部屋にシャワーの音だけが響く。 これも代わり映えしない一つに過ぎないが、ただ違うとすれば、女じゃないってとこ。 俺も実に可笑しなことをしている。連れ込んだのはどこの馬の骨かわからない男。 俺はあの男に何を求めてるのか? 退屈な日常を少しでも変わるならとでも思ってるのか? 「はっ」 たいして期待もしていないのは最初からわかってる。それでもその行動に移した自分自身を鼻で笑った。 「さ、あいつをどうするか…」 整えられ、シンプルにまとめられた部屋にある黒いソファーに身を沈め、煎れたてのハーブティーを口にする。 昼夜逆転している生活を送っているため、暖かいハーブティーが身を落ち着かせる。 けれど、これすらも日常…俺にとっては苦痛でしかない。 "ピンポーン" 鳴ったインターホンを取るまでは。
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