裏と1000万

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玄関を開けると先程の男がニヤついた表情でこちらを見上げていた。 この男が低いわけではなく、おそらく170はあるだろうが、180を越えているのと、玄関と廊下の段差で軽く見下げてしまっている状態になっている。 「ちょいと失礼しますよ…」 ガン!! 「は?」 勝手に部屋に入ろうとする男の進路を妨害するように、玄関の壁へと足を置く…というか、踏み付けた。 廊下にまで響き渡った音で、目の前にいる男は怯えた表情へと変わった。 ビビらすのが仕事だろうに、かわいく竦み上がっているのを見て思わず心をくすぐられる。 そういえば、洗面所に隠れているヘタレも今頃ビビってるだろうか。 安易に想像出来てしまい、にやりと口元だけが笑ってしまった。 .
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