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部屋に入ってから数分経つと、チャーハンを持った姉さんが入ってきた。
「無理してでも食べなさい」
俺は無視するようにベッドに寝た。
少し苛ついた姉さんは、足で俺の体と腕を固定し、無理矢理俺の口にチャーハンを運ぶ。
そんな感じでなんとかチャーハンを食べ終わり、戻さずに済んだ。
その瞬間俺は涙が止まらなかった。
姉さんや怜香の優しさが胸に重くのしかかったから。
「進、何があったのかは知らないけど、無理だけはダメ。あんたは極端だからマイナスの方向に行けばとことん行く。辛いなら弱音吐いても良いから、無理だけはやめなさい。これだけは約束して」
姉さんの優しさは嬉しかった。
でも、もう甘えるわけにはいかない。
受け流すように答え、俺は眠りについた。
昨日とは違い、不思議と眠れた。
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