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昼休憩も終わり、5時間目が始まる。
「進さん、金曜はありがとう。近藤くんデートにきてくれたんだ。進さんが行くように言ってくれたんですね」
心の笑顔は純粋に笑っていて、曇り一つなかった。
そんな笑顔に俺は……怒りを覚えた。
「あぁ、お役に立てて嬉しいよ」
それでも怒りは表に出さず、とにかく心を応援した。
もう狂った俺が普通の俺になりかけていた。
何が本当で、何が嘘なのか…
俺の真の気持ちすらわからなくなっていた。
「進さん、本当にわからないんですか?」
俺の心を読んだ怜香が聞いてくる。
「それすらわからない。頭の中がぐちゃぐちゃなんだ」
それを聞いた怜香は、俺の頬をぶった。
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