最終章―喜びと悲しみの間で…

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電車が走ること2時間、ようやく目指す駅に着いた。 そして、診療所が見えると心は胸を押さえて膝をついた。 「私…なんか変…」 「悪い、心ちゃん。今は少し無理してでもあの診療所に行ってほしい」 勝は心に肩を貸して診療所に向かった。 診療所に着くと俺がお世話になった看護婦さんが迎えた。 「心ちゃんじゃない。そちらは?」 さすがの勝も勘違いされるわけにはいかないので、とりあえず心を椅子に座らせた。 「俺は桜庭進の友達の近藤勝です。今はわけあって心ちゃんと二人で来ています」 まぁ、そのわけは後でじっくり話したらしいけどな。 その間心は椅子に座って床をただ眺めていた。
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