4069人が本棚に入れています
本棚に追加
/236ページ
電車が走ること2時間、ようやく目指す駅に着いた。
そして、診療所が見えると心は胸を押さえて膝をついた。
「私…なんか変…」
「悪い、心ちゃん。今は少し無理してでもあの診療所に行ってほしい」
勝は心に肩を貸して診療所に向かった。
診療所に着くと俺がお世話になった看護婦さんが迎えた。
「心ちゃんじゃない。そちらは?」
さすがの勝も勘違いされるわけにはいかないので、とりあえず心を椅子に座らせた。
「俺は桜庭進の友達の近藤勝です。今はわけあって心ちゃんと二人で来ています」
まぁ、そのわけは後でじっくり話したらしいけどな。
その間心は椅子に座って床をただ眺めていた。
最初のコメントを投稿しよう!