最終章―喜びと悲しみの間で…

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ドアを開けた先には、座ってこちらを見ている心のお母さんと看護婦さんがいた。 多分看護婦さんがお母さんに全てを話したのだろう。 「心…ゴメンなさい…」 何故謝ったのか、勝には皆目検討はつかなかった。 ただ、心の気持ちを揺さぶるには十分だった。 そして心は頭を押さえた。 「い、痛い!! 頭が……」 心はそのまま勝に寄り掛かるように倒れた。 勝は心をベッドまで運び、俺に報告しようと帰ってきて今に至る。 「多分心が倒れたのは、心のお母さんに会ったショックを思い出したからだろう。荒っぽいやり方だけど、これで記憶が戻れば……」 切なる願い。 本当に戻ってほしいと思う。 今度様子を見に行こう。
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