最終章―喜びと悲しみの間で…

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「進さんはいつお見舞いに行くんですか? 行くときは私も一緒に行きます」 「一応今週の土曜だな。それまでに目が覚めればその時に行くけど」 とりあえずこれからの予定を決めると、心が目を覚ますことなく時間は過ぎていき、金曜日になった。 変わらない学校への道を行き、教室に向かう。 みんなにとっては心がいない生活が普通になっていた。 けど俺は、やっぱり心がいないと落ち着かない。 授業になっても寝ることは出来なかった。 本当は寝る必要ないけど。 「進さん落ち着かないようですね。明日行くのに、それでもやっぱり心配ですか?」 そりゃ当然だろ。 いくら信じて待つとはいえ心配といえば心配。 早く明日になれ。
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