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「ねぇねぇ、昨日もビーチクウーマン出たんだってね!」
「聞いた聞いた!これで五十匹目だよね?怪人倒したの。ダントツトップじゃん!」
「すごいよねぇ。『集え!尻毛!尻肉ビーム!!』だもんねぇ。」
「アハハハ!それなんだよね。名前といい、すべてのセンスが狂ってるよね!マジウケる!」
「すんごいスゲーんだけど、恥ずかしくないのかなぁ、みたいな。・・・あっ!アリア先輩だ!うわぁ、今日もめちゃめちゃ綺麗!」
「なんか、薔薇のオーラが出てるよね!すんごい頭いいのにめちゃ優しいし、美人だけど鼻にかけないし・・・私、アリア先輩なら・・・な~んてね!」
「アハハハ!またまたぁ!」
僕の後ろでは、まだまだアリア先輩の美談が語られている。
何処にでもある冬の登校風景。
寒いなぁ。
僕のため息は、白く流れていって、消える。
でも、この心のモヤモヤは、消えない。
何故なら、僕は知ってしまったからだ。
あの、強いけど、センス最悪のビーチクウーマンが、あの、美人で綺麗で賢くて天才で優しくてもうとにかく最高なアリア先輩だって事を!!!
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