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確かに嬉しい。
げど頭の思考回路が悲鳴をあげていた。
沈黙をつくってはマズイと本能のように指令が出され、取り敢えず質問した。
「えっと……ありがとう。
紗耶が俺の事好き?になってくれたのはつから?」
その場凌ぎの質問だったが、重要な事だ。
「覚えてないな……気付いたら好きになってた」
紗耶は俯いた。
「そっか……ありがとね」
こんな俺を好きになってくれた事に感謝の気持ちでいっぱいだ。
「それで、答えは……?」
あ……決めてなかった。
考える必要もないのだが、即答したら軽い男だと思われそうで怖かった。
しかし催促されてしまえば今すぐ答えなければいけない。
窮地に追いやられ俺の精神状態は完全崩壊した。
「ッッ!!!!」
紗耶が額を押さえながら声ににならない悲鳴をあげた。
はて?今俺はなにした?
「うぅ……そんないきなり……ずるいよぉ……」
どうやら俺は紗耶の額に軽くキスをしてしまったらしい。
反省はしている。後悔はしていない。
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