～青春時代～

入学

俺は女の子が大嫌いなちょっと変わった中学生。

名前は『神崎 嘉寛(ｶﾝｻﾞｷ ﾖｼﾋﾛ)』

今日は待ちに待った入学式！！
少し大人に近づける気がして、ウキウキしていた。

｢お～い、よっちー!｣

踊りだしそうなテンションで校門を潜った時だった。
後ろから俺のあだ名を叫んで走ってくるやつがいる。

俺は相手との距離感を正確に測り、ナイスなタイミングでタックルしてくる野郎を華麗に避けた。
そして肩と上腕二頭筋と上腕三頭筋の間パンを入れた。

説明しよう。
肩と上腕二頭筋と上腕三頭筋の間パンというのは俗に言う"肩パン"と変わりないのだが、肩にパンチしないで筋肉と筋肉の間という無防備な部位を殴っていた為、『肩パンじゃなくね？』という安易な考えから生まれた単語である。

｢いってぇー！！｣

と、殴られた場所を摩りながら泣きそうな表情だ。
こいつの名前は『杉本 湧哉(ｽｷﾞﾓﾄ ﾕｳﾔ)』
小学校からの友達でどうしようもないマゾ野郎なのでオールウェイズこの扱いだった。