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「なぁ翔(ショウ)、おまえから俺は見えるのか?
今の俺は、あまりにもちっぽけ過ぎて、見えないかも知れないな」
予備校からの帰り道、橋の上に自転車を停め、夜空を見上げた。
濃紺の空には、光り輝くオリオン座。
翔が星になってから、もうすぐ一年。
「なぁ翔、おまえとの約束、俺は守れているのかな?」
ぼんやりと星を見上げる俺の頬に、師走の北風が突き刺さる。
俺は、肩を縮めジャンパーの襟を立てた。
大学入試まで、残り三ヶ月を切ったが、模試の結果はさんざんだった。
俺は、「ふっー」とため息をつき、橋の欄干にもたれ掛かった。
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