はじまり。
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「亜里沙!!」 私は亜里沙の名前を呼ぶ。 走る亜里沙の姿は、とてつもなく絶望感を抱かせる。 私は昔から走るのが得意だったので、 すぐに亜里沙に追い付く事ができた。 亜里沙の腕を思い切り掴む。 「…ハァ…待てって!」 私は、腕を捕みながら沈黙を包む空気に 呆然と立ち尽くした。 「………」 フワッー。 その空気に割り込んでくるかのように冷たい風が吹く。
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