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「まあ、良いわ…
ちょっとあっち向きなさいよ」
また、何かあるのだろうか。
俺は言われた通りに後ろを向く。
部屋は暗く、窓から
差し込む光が頼りだった。
不意に物音に気づく。
ぱさり、ぱさり、と布の擦れる音。
音の原因が、気にはなったが、
振り向きはしなかった。
目を窓の方へと向ける。
窓から見える三日月。
少し空いている
窓の隙間から、
椛の葉が舞い降りる。
「もう良いわよ」
霊夢の声を聞き振り返る。
「………」
俺は目の前の光景に絶句した。
透き通るような白い肌。
上半身裸で、背を向けている
霊夢がそこにいた。
艶かしい姿に思わず唾を飲む。
「そっちに包帯あるわよね?
さらし巻くの手伝ってくれる?」
期待した俺がバカだった。
俺は包帯を、霊夢の
胸部辺りに巻き始める。
やがて、腕が邪魔になる。
霊夢に手を上げてもらう。
いわゆる万歳のような状態。
手が上がり、後ろからでは
見えなかった乳房が少し見える。
見ていても失礼だ。
俺は見ることをやめ
さらしを巻くのに集中する。
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