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「ぐっ……、おいッ、レヴァン、大丈夫か?」
「ああ、なんとかな。だがこの状況はまずいな……」
「ガ、グギガガガアアアアァァァ!!」
降りしきる雨の中、剣を手にした青年が3人。青年達の額を流れる血が冷たい雨に洗われていく。
眼前には異形の怪物、魔物。
4メートルはあろうかという巨体に4本の腕。背中には4枚の翼。山羊のような頭をしたその魔物は怒りに雄叫びを上げ、大地を揺らす。
「はぁ……はぁ……、流石村一つ食い潰しやがっただけあるぜ。かなり力つけてやがる」
「次の攻撃で全力で仕留めるぞ。奴のコアは額だ……。俺は右、ジンが左から奴の注意をそらす! シリルは真ん中からコアを破壊だ。ぶちかましてやれ!」
「わかった兄さん!」
レヴァンがジンに合図を送り同時に左右に散る。
魔物はその攻撃に身構えるべく2本の腕を左右に構える。
レヴァンは右からその丸太のような腕に切りかかった!
が、剣は隆起した筋肉に守られた腕を切り落とすまで至らず途中で止まる。ジンも同じく切りかかったが剣は止まってしまった。
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