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「な、カカシ。暇なら遊ばね?イルカもいるしよー」
席を立とうとしたとき、アスマに話し掛けられた。
アスマは俺とイルカの関係を知っている唯一の人間で、俺とイルカが出会うきっかけになった、よくいう共通の友人ってやつだ。
中学からの良くつるむ仲でもある。
カカシは自分の椅子に座り、面倒臭そうに返事をした。
「あー…ごめん。俺、今日はパス。」
「珍しいじゃねーか。俺ならともかくイルカがいるんだぞ?」
『イルカが行くなら』と何時も言っているからか前の席の奴の椅子に座ったアスマに驚かれてしまった。
「イルカから聞いてない?」
「何をだよ。」
「ホントに?つか、俺を誘うこと言ってないデショ。」
「言ってねぇけどよ、それがどうしたってんだ?」
俺は、はぁーっ。と大きく溜め息をつき机に突っ伏した。
「あ~…そういうことか。どうせお前がイルカを怒らせたんだろ?」
だからなんでいつも俺なんだよ、と再び溜め息をつく。
「なんだ違うのか?」
「セミネ…」
「あ?セミネ?なんで担任が出てくんだよ。」
「だーかーらあ!イルカがあの女に手ェ出されたんだよ!」
ア゛ー!思い出すだけでムカつく!と、髪を手でぐしゃぐしゃにして叫ぶカカシは、視線が集中しているように周りから見てとてもヒステリーな光景であった。
「あのイルカがか?まあセミネならやりかねねえな。」
「それをイルカは俺に言わないで黙ってるから。で、これから俺はセミネを潰しに行く所。わかった?」
「おいおい…本気かよ。」
「本気だよ?…あ、イルカには言うなよ。」
「ったく…しょうがねえ奴だな」
そう言うと、カカシは教室を出て階段を降り、職員駐車場まで向かった。
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