真実

3/9

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
―親友とは、小学校からの仲だった。 いつもの帰り道、僕と親友はいつものように一緒に帰っていた。 「なぁ、優。」 「どうかしたの?修。」 「いや…、何でもない。」 そう言って笑う親友‐修を僕は不思議そうに見た。修は昔から何か隠す癖があった。僕は不安になりながらも、修に微笑んだ。 「何か悩みがあったら、僕に話してよ?」 「分かってるって。優は心配し過ぎだ。」 そう言って僕の髪をぐしゃぐしゃにする修。僕は少し怒ったふりをして、修と笑い合う。それはいつもの光景だった。 そう…、いつもと変わらない日常のはずだった。僕は修の小さな変化に気付いていなかった…。 「ほら、修!行こう。」 「ん…、あぁ…。」 僕の後ろを歩く修に振り返る。修は何か考えていたのか、少し遅れて返事を返した。いつもと違っていたのに、僕は気付かなかった…。 この時、修は何を思っていたのだろう…?
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加