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―親友とは、小学校からの仲だった。
いつもの帰り道、僕と親友はいつものように一緒に帰っていた。
「なぁ、優。」
「どうかしたの?修。」
「いや…、何でもない。」
そう言って笑う親友‐修を僕は不思議そうに見た。修は昔から何か隠す癖があった。僕は不安になりながらも、修に微笑んだ。
「何か悩みがあったら、僕に話してよ?」
「分かってるって。優は心配し過ぎだ。」
そう言って僕の髪をぐしゃぐしゃにする修。僕は少し怒ったふりをして、修と笑い合う。それはいつもの光景だった。
そう…、いつもと変わらない日常のはずだった。僕は修の小さな変化に気付いていなかった…。
「ほら、修!行こう。」
「ん…、あぁ…。」
僕の後ろを歩く修に振り返る。修は何か考えていたのか、少し遅れて返事を返した。いつもと違っていたのに、僕は気付かなかった…。
この時、修は何を思っていたのだろう…?
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