いざ入学式へ!

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ここNMAは1学年4クラスに分かれ、能力や学力別に編成が行われる。 上から、SA S H C の4クラスである。 SAは将来王国に仕えることを許されたほんの一握りの魔術師たちだ。 ちなみに私の父は王宮で研究員をしていて元SAだった。 兄のサクも先日王宮から直々に手紙が届いた。 兄さんは当然SA、つまりほんの一握りの中の1人というわけだ。 その中でもとびきり成績優秀で、王宮からの期待度も高いという噂を耳にしたことがある。 悔しいけれど、SAは伊達ではないということだ。 兄さんたちは優秀だから。 ひがむとか妬むような気持ちは全くなくて、むしろ自慢の家族だ。 けれどサク兄はからかってくるので、最近は名前で呼んでいない。 ――あたしなりの細やかな反抗、というわけだ。 「それに引き換え妹の私はどーよ!!?Cって…Cってェェェェェ!!!!!」 よりによって一番下のクラスかよォオオオオ!!!!!! エンとリンに怒られちゃうかな…? 私は無力なのだ。 本当にこの家族の人間なのかな? 時折自分は養子なのではないかと考えてしまう。 家族の人間とはあまりにも似つかわない平凡なあたし。 だんだんと自虐的な考えにふけっていた。 と その時 ―――ガサガサガサガサ なっ何!!!??
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