若葉の候

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何のためらいもなく、ミノルはカズヒコの膝の上に腰掛けた。 向かい合わせで。 手をカズヒコの首の後ろに回し指を組む。 「この教室、心地いいな」 「だろ?」 目の前にはメガネを外した笑顔の元クラス委員。 もとい 俺の恋人。 ミノルの方から、ちゅっと口付ける。 「それだけ?」 カズヒコは笑顔でミノルに尋ねる。 ミノルもさすがに頬を赤く染め上げた。 でも負けず嫌いなミノルは 「まさか!」 と言って再び唇を合わせる。 先ほどより深く、長く。 唇が離れて、目を開けると、そこには微笑みながらも真剣な目をしたカズヒコがいた。 「お前、まじでかわいいよ」 カズヒコがぐいっとミノルの頭を自分の元へ引き寄せ、更に深い口付けを交わす。 何度も角度を変えられ、お互いの舌が入り乱れ、唾液が溢れた。
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