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事の始まりは何時からだろう？
死体になってから、記憶が曖昧でイマイチ現状が把握出来ていない
少しずつ……少しずつ……
思い出していこう
ボクの隣で泣いているのは……大学のサークル仲間で、ボクの片思いのカノジョ……名前は……何だっけ？
いけない……死んでいるのに、頭がクラクラする
きっと喉にある、深い深い傷の仕業だ
……ああ、吐き気がする
目眩がする
死んでいるのに
カノジョは苦しそうに泣いていた
その涙を拭ってあげたいけれど
ボクは死んでいるし
左手は、地下室を縦に走る鉄のパイプに繋がれていて……右手はカノジョと繋がれていた
だからね？ボクはただ、こうして横たわる事しか出来ないんだ
それでもボクは、この状況を少なからず嬉しく思う
大好きなカノジョと、薄暗い密室で二人きり……
なんて魅惑的なシチュエーションなんだろう！
……死んでいなければ、もっと良かったのに
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