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僕の仕事はお客さんの髪を綺麗に散髪する事。君の仕事は、お客さんのお相手をする事。
まずはお客さんにご挨拶だ。ぴょんぴょん飛んでは、顔をすりよせ「撫でて撫でて」の甘えっぷり。
よしよし良い子だ、と頭を撫でれば鼻からフンフンと息を吹き出し大喜びだ。
散髪を待っているお客さんに、順番で遊んでもらってまた大喜び。
そんな君を見て、皆は口元がゆるむばかり。鏡越しにそれを見て、僕も楽しく仕事が出来るのだ。
「こんにちは、おじさん!リッキー触っていい?」
「ああ、いいよ」
学校帰りに毎日リッキーに会いに来る小学生達だ。
お帰りなさい、と顔を舐めるリッキーに「くすぐったいよ」と子供達がはしゃぐ。
夕方の5時を知らせる鐘の音が商店街に響き、子供達は、カラスと一緒に帰りましょう~と合唱しながら家路につく。
長い様で短い太陽の光が山に沈み、空には星の光。
そして僕らの一日が終わる。
![image=207459489.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/207459489.jpg?width=800&format=jpg)
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