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最後の朝
アイツは衰弱した体を起こし
喪服ではない黒のスーツに着替えた
さすが元ホスト
スーツが似合う
不覚にも出会った頃を思い出してしまった
客とホストの禁断の愛ってね(笑)
付き合うようになってすぐ辞めてくれたから安心したっけな
そんなこんなで
一年か早いな
アイツと両親が
静かに出掛けていく
慌てて見送ろうと
ドアを開け外にでようとするが
開かない
押しても引いてもダメ
イラッとして
ドアを蹴飛ばした
…っっつ?
痛いはずの足が
痛くない
ドアを殴ってみた
やっぱ痛くない
だけど
意識が薄れていく…
目が回る…
…ぐるぐるぐるぐるぐる…
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