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―新橋家―
準備もしたし、そろそろ学校へ行くか。
律はいつも通り遅刻ギリギリかもな。
さて、起こさなきゃな。
「起きろ、朝だ。」
「う~ん。」
こっちも、いつも通りか。
公は「キミ様」なんて呼ばれてるけど‥実際は普通の男で、上手くいかない事も多いし、苦労が常に耐えない。
完璧な男じゃない。
完璧な男なんているわけない。
「公、起きろって、学校だ。」
毎日遅刻してる割に、成績優秀なのは何でだ。
いや、成績優秀だから遅刻も大目に見られるのか?
どっちでもいいが、早く起きて欲しい。
‥いつもの事だが。
布団がムクリと上がった。
「ふわぁ~っ。」
あくびをしてる場合ではない。
「おはよー、風。」
あいさつしてる場合でもない。
「一時間目始まってる。」
「知ってるよ。」
公はゆっくり起きあがって背伸びをしながらそう言った。
「‥ゆっくり行くか。」
「うん、いつも通りね。」
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