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「記念撮影ぃ~?面倒くせぇなぁ」
「ジェイ兄さん。なら、別に写らなくたっていいんだぜ」
「うっさぃ、デュー」
パコン、といい音が鳴る。
「背景わぁ、どぉれがいぃですかぁぁ~?」
合成スタジオの妙に陽気なお姉さんがにぱにぱ笑いながら聞いてきた。
「いいぞ、アルナが決めなさい」
父の一言に、アルナがすでに心に決めていた背景を指す。
「これ!J-1から撮ったサリーナが写ってるやつ!」
「はぁ~い♪一番人気のやつですねぇぇ。じゃぁ、みなさんそこに立って……ポーズはいぃですかぁ!
はぃ、いち、にの、サリーナ♪」
ガシャッ!シャッターの切られる音。
そして、待つこと十秒。
「はぁぃ、みなさんお待たせしましたぁ!こちらですぅ。まぁ、みなさんス・テ・キ♪
ありがとぅございましたぁ」
スーパーハイテンションなお姉さんに渡されたその写真、一番中央で『キメ』ポーズで写っているジェイの姿を見て、全員で爆笑した。
と、その時。
「あれ?アルナじゃん」
聞き覚えのある声がした。
「えっ?」とアルナが振り返ると、幼馴染みのラグ=スティエールがやはり家族と一緒に立っていた。
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