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「いいから‥、飲まないと死ぬ、このままじゃ、危ない」
口がそっと開く、首筋へと延びる。
飲めば、楽になる。
分かっている、理性が邪魔をする。
けれど、もう遅かった、血の匂いに負け、堪らず噛みついた。
深くは噛み付けず、浅く、少しづつ流れる血液を飲み、渇きが癒されていく。
意識がはっきりして行くと、狼男がぎゅっと抱き締めていた。
我に返り、ぱっと唇を離し、噛み跡を抑える。
「すまないっ、吸い過ぎた‥か?」
狼男の顔色を伺いつつ、服を掴み身体を揺らす。
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