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「葉様、何時までも物忌みなんて言ってお篭りになられずに参内なされては如何です?
いくら右大臣家の子息といえどもこれではお咎めを受けても文句は言えません事よ」
「…分かってるよ左近
朝っぱらからキンキン声で喚かないでくれよ」
平安の世、魑魅魍魎の跋扈するこの時代、易が全てといっても過言ではない
今日は日が悪いから
穢に触れるからと言っては邸にこもりお祓いをする…
葉には全く理解しがたいこの風習だったが今の自分には好都合だった。
側にお仕えしますなどと言っておいて会うのが怖くて逃げているのだからどうしようもない
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