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「お前も気づいているだろうがここは私の邸だ。
白羽は私の乳兄妹で、御所にいた私の替わりにこの邸を任せてきた。
騙していてすまない」
「…そうですか
何となく気づいてはいました」
話ながらも手を首の後ろに回し顔を近づけ口づけをしようとする一雅に、フイと顔を横にする
「どうして?」
あの時断ち切ったはずの思いを揺らがせるような事をする一雅を恨めしく思う
「お前を諦めないと言ったはずだろ?
私の気持ちが天に通じたらしいからもう我慢は辞めだ。離す気はない」
「天に通じた?」
「おまえは邸に篭ってたからな、光頼に聞いてなかったか?」
「…聞いてないです」
そういや左近が何かあったような事をにおわしていたなと思う
世の中は動いているとか何とか…
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