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そんないきさつがあり、葉は今回ばかりは、ただの息抜きではなく家出をするつもりで家を出たのだった。
女房の姿も見当たらなくなってきたので、幼なじみである左大臣家の子息、雅鷹(まさたか)を訪ねる為、動き出した。
「わっ…わわわっ」
木から降りようと足を伸ばしたとたん、足を踏み外してしまう。
落ちる………
ぎゅっと目をつぶって衝撃に備えたとき、伸びてきた腕に掴まれ、身体が浮き上がる感触とともに誰かに抱き込まれた。
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