……恋人契約!?

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都から少し離れた、奥まった場所にある邸に牛車をつけると中に案内される。 寝殿造りの見事な建物で、どこかの貴族の邸らしかった。 「ここはあなたの邸?」 「いや、友人のだ。 そういやまだ名前聞いてなかったよな?子猫ちゃん」 葉の前では取り繕うのを辞めたのか、品のいい好青年だった男は、ですます口調をやめていた。 育ちがいいのだろうか、品だけは平伏したくなる程高貴だったが…… 「…葉です」 「では葉、秘密をばらされたくなければ何も言わずに黙って従うように。」 「…わかりました」 偉そうな態度にムッとくるが、黙って後ろについていくと部屋に通される。 通された部屋には女性がおり、そこには几帳も何もなく対面する形で腰を降ろす。 色の白い優美なその女性は、挨拶もそこそこに葉を抱き寄せると黄色い声をあげた。
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