……四の姫の企み

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この時ばかりは貴族の嗜みと、幼少から習わされた事を感謝し、四の姫の突き刺さるような視線を受けながら、二人で舞う舞、白浜(ほうひん)を舞う。 曲の中ほどでひざまずき、片袖を脱ぎ、袖を翻しながら雅鷹と向かい合わせなり舞台を回る。 技術もさることながら、中性的な外見と不思議な色気を醸し出す葉にそれぞれが釘づけになっていた。 一緒に舞っている雅鷹まで目を見合わせたまま感嘆の表情を見せる。 それは、御簾の向こうで企む四の姫までを魅了していた。
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