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「つまり、姫様の不注意で男である事がばれた訳ですのね?
それで脅迫されて恋人のふりをしたと…
姫様が右大臣家のご子息と分かっていながら何と言う狼藉!許しがたい男だわ」
「葉、そいつはどこのどいつなんだ?」
素性を聞かれて考え込む……
「そう言われると名前以外知らないかも…」
「んまぁ!知らない男の言いなりになっていたんですか?」
「……うん」
「お前馬鹿だろう。っとに」
返す言葉もなかった
そういえば疑問に思った事が一度もなかったのが不思議なくらいだ。
服装やその立ち振る舞い、言動からしても貴族には違いなかったが、宮中に参内している雅鷹に聞いても、一度も見かけた事がない顔らしかった。
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