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葉と共に警備に当たるのは、四天王と呼ばれる武将の一人、渡辺綱(わたなべのつな)だった。
ただの検非違使に仕わされるような人物ではないのだが、それは右大臣の威光なのだろう。葉は心の中で綱に付き合わせすみませんと謝るしかなかった。
九条通りに出て、羅生門が見えてきた頃、綱と葉は左右二手に別れて見回り、正門で落ち合う事にした。
馬で1キロ程歩いた所で急に激しい突風に見舞われ、馬が動かなくなってしまった。どうするべきか考えていると、遠く離れた場所から綱の声らしき怒鳴り声が聞こえてきた。
葉は雷を肩に載せた皮布に停まらせると、馬を残し、綱の元へと走った。
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