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茨木事件から半年、季節は夏にさしかかり葉の周りでもいろいろと環境が変わっていた。
あの夜、成り行きで閨を共にした二人の関係もまた、動き出していた。
―――こんなに冷たくなって。
白羽の邸につくなり手を握られ、両手で頬を包まれて口づけをされた。
何度抱きしめられても甘い仕草に慣れずに赤くなる葉に可愛いと囁き風呂まで抱きかかえられて今に至った。
「――葉、ちゃんと温まってる?」
「わっ、もっもうすぐ出るから」
いきなり声をかけられ動揺する
そんな葉を見て、戸の向こうでくっくっと笑う一雅にまた顔を赤くするのだった。
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