第四幕……恐れ多くも東宮様!?

5/7
前へ
/127ページ
次へ
葉は今だに一雅の正体を知らなかった。 ただ、一緒にいる時間が増えれば分かってくる事も多々ある訳で…… 白羽さんの邸と思っていたこの邸は、どうやら一雅の別邸らしかった。 こんな大きな邸の持ち主なのだから、よほどの貴族だと思うのだが、雅鷹に聞けばやはり宮中では見かけた事のない顔だそうだ。 しかし…… 右大臣である父だけは何かを知っているらしかった。何度問い詰めても知らないの一点張りなので聞き出せてはいないのだが、あんなに口喧しかった人が、一雅と会う時は両手を振って送り出すのは明らかにおかしい… 左近までがそうなのだから何かを隠しているのは確かだろう それを追求しないでいるのは、一雅との関係を壊したくないせいなのだ 一雅はどう思ってるんだろう…… ただの戯れなんだろうか… .
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2785人が本棚に入れています
本棚に追加