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「実は相談がございます。秋篠院様から再三の御達示がありまして…
娘を入内させたらどうかと。」
右大臣、藤原光頼は院の申し出に頭を悩ましていた
「……そうか、まったくあの祖父さんにも困ったもんだ。
さてどうするか…
まさか葉を入内させる訳にはいかないしな」
葉が裳着をした直後から話は出ていたのだが、父である右大臣はまだ早いからと時間稼ぎをしてきた。
しかしさすがに一年以上もそれで通すには無理がある。院に顔を合わす度に持ち掛けられるのでだんだん断りずらい雰囲気になっていた。
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