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「望む所だ
だが一人では逝かない
酒呑童子を滅ぼしたお前達を道連れにしてやるわ」
鬼の叫びとともに地面から風が噴き上がった。
渦を巻いたその風は大きくなり辺りの木を薙ぎ倒しながら葉達に近づく
数名の兵が巻き込まれ、竜巻によって手足をもがれ倒れていった。
葉には茨木が泣いているように見えた。
人間に追われ迫害され続けた二人の悲しみと支え合ってきた愛情の断片が、力を分け与えられたせいなのか、脳裏に流れてくるのを感じた。
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