第1章

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そんな生活に母もたえられなくなったのだろう…。 私が小学3年に上がると同時に離婚した。 もちろん兄は父の方に引き取られ、私は母についていくことになった。 兄と離れるのはとても寂しかった。 だけど、父と一緒に住まなくていいんだ!と思うとその寂しさはすぐに吹き飛んだ。 薄情な女だと思われても仕方がないと思う。 それほど父…いや、あの男の顔はできるなら二度と見たくないのだ。 私は父と母が離婚してからもそんなことをよく母方の祖母にもらしていた。 すると祖母は… 「あんたの母さんは、あの人と他人になれるけど、あんたは何があっても縁は切れんので?血が繋がってるんやから。」 と言われる。 間違いない。 どんなことがあっても私はあの男の子供。 私にはあいつの血が流れている。
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