事の始まり

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「どうかしたの??」 「一緒に帰りたいなって思って…。」 紗江ちゃんはまた少し俯いた。内気な子だなぁ。 「あたしスーパー寄っていくけど、それでもいいならいいよ。」 「あ、ありがとう!」 あたし達はスーパーへ向かう道を歩き出した。 買い物も終わり帰路を歩くあたし達。 すると紗江ちゃんが話しかけてきた。 「菅原さん」 「真央でいいよ。」 「あ、じゃあ真央。」 「ん?」 「真央って一人暮らしなの?」 「うん、そうだよ。」 どこからその情報を得たんだ? 「すごいねー。大変じゃない?」 「最近慣れ始めたよ。」 「ふーん。…ねぇ、なんか人に言えないような相談事、ない?」 え…いきなり何言い出すの? 「あたしが?そんなのあるわけ……あ、あった。」 「何なに!?」 この子…何考えてるんだろ。 「その…、毎晩同じ夢を見るんだ。」 「夢かぁ…どんな夢?」 「世界は真っ白で、その中には獣人みたいな8人の少年少女があたしをじっと見て、色々話してるの。あたしはその場から動けないんだ。」 「へぇー。不思議だね。わかった、ありがとう!」 「うん。」 あたしは何か掴んだような紗江ちゃんを見て首を傾げた。 今の話で何がわかったんだろう…。
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