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びゅおおぉ…
冷たい風が体にもろにあたるこの寒い中、紗江が率いるくだ狐達は空を飛んで真央の家へ向かっていた。(紗江は霊体の状態で。)
「ひゃっほぅ!!人間界なんて初めて来るから、ワクワクするぜっ!!」
場の沈黙を破ったのは魁須。相当ワクワクしているのか、この寒い中でも笑顔を保っていた。
「俺も同感だ。」
魁須の発言にクールに反応したのは、壱冴。
「壱冴先輩がワクワクなんて珍しいですね。」
普段のクールな壱冴からは想像できない反応だったらしく、鷺が口を挟む。
「…ワクワクじゃない。俺等の主人がやっと決まったから、楽しみなだけだ。」
三人の会話を聞いて、礼恩は口を開いた。
「紗江さん、俺達の主人の真央って、どんな人なんですか??」
「うーん。実はあたしも今日会ったばっかなんだよね。ていうか敬語じゃなくていいよ。」
「ふふふ、どんな子なのかしらねぇ?」
ウキウキした咲羅は、女性陣に問いかける。
「女の子なんでしょ?あたし服いっぱいコーディネートしてあげちゃおっと。」
「あ、あたしもそれしたい。」
「では私は家事の手伝いを。」
瀬夢、綺初、裳摸は、それぞれ真央とこれからどう過ごそうか語っていた。
ペラペラと話しているうちに、一同は真央の部屋のベランダに着いた。
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