事の始まり

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あたし、菅原真央。高校1年生。 両親は2人とも海外で仕事をしていて、親のおかげで、あたしは設備もセキュリティも高性能なこのマンションの一室に、一人暮らしをしている。 「あぁ!!食パン焦げちゃう!!」 誰にも縛られずに気楽でいいけど、家事が予想以上に大変で、こんな大変なことを何年も続けていたお母さんには日々感謝してる。 『続いてはこちら…』 朝のニュース番組に流れたのは、バラエティ特集。 『天才霊能力者、サエさん!世間を騒がし、秘密に包まれたその実態に迫る!!』 へぇ…霊能者か…。 あたしのさっきの夢の話とかも、聞いてくれたりするかな…。 ボーッとテレビを見ているとテレビ画面のデジタル時計は8時を指していた。 「…って、やっば!!もうこんな時間!?」 食べていた食パンを急いで口の中に詰め込み 「行って来まーす!!」 誰もいない自分の家に向かって声を掛け、あたしは走って学校へ向かった。
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